シリーズ「私の好きな風景」(11)古代のロマンを夕日に〜ギリシャ・サントリーニ島〜

2012/05/17

紀元前1628年頃、海底火山のミノア噴火により、マグマが噴き出して出来た空洞上の陸地があった。ところが噴火により陥没してカルデラを形成させた。それがエーゲ海の島の中で最も素晴らしい島と言われるサントリーニ島だ。アトランティス伝説のサントリーニは火山活動が作った、断壁の頂上にまっ白な家々がまるでマッチ箱のように建っている。真っ青なエーゲ海の色と同じ屋根とドア。
この夕日を見るために世界中の人がやってきます
【この夕日を見るために世界中の人がやってきます】

この島は夕日が最高で世界中から観光客がやってくる。日本でもCMやカレンダーで定番だ。その夕日が映っている場所を教えてもらった。イアという街だそうで、さっそく繰り出した。もう三脚まで用意して場所取りをしている人が多くいた。
日中は真っ青な空と海の色。そしてまっ白な家。この素晴らしきコントラストが一変してだんだん太陽が沈むにつれてオレンジ色から真っ赤に変わった。静かにしかし確実に大きな太陽が自信を持って沈んでいくさまは「太陽が昇りました。そして沈んでいきました」という簡単な言葉では表現できない、威厳高き姿で人々に感動をもたらすシーンだった。古代から現在まで繰り返されている日の出、日の入り。周りから思わずため息が漏れ始めた。
太陽が完全に沈むと、どこからともなく拍手があがった。頭を男性の肩に傾けている女性もいる。しっかりと抱き合って震えているカップルもいる。そう、ここはハネムーンの島としても有名な島なのだ。あまりの自然界の素晴らしさに、皆の目から涙が出ている。

食事なしのアパートメントの方が時間に余裕があり、ロケーションも最高の所が安く借りられます
【食事なしのアパートメントの方が時間に余裕があり
 ロケーションも最高の所が安く借りられます】

日本的に2日間はここ、あさってから2日ほどで又別の国へという「多忙旅行」が苦手な私は同じ場所で1週間の長期滞在型をしている。それでも欧米の人たちは「たった1週間しかいないの?」とあきれているが・・・そう、彼らは2-3週間も同じ所で過ごすのだ。
現にウィーンからブックする島のフライトは1週間に1便しかない。もちろん、途中に船で他の島へ行くことも出来るが。

真っ青なドアの色に真っ白い建物、そして抜けるような青いエーゲ海。ここに1週間いるだけでも心が洗われるようです
【真っ青なドアの色に真っ白い建物、そして抜けるような青いエーゲ海
 ここに1週間いるだけでも心が洗われるようです】

時間に追われたくない私は、あえて食事なしの「コンドミニアム」を利用する。そこはホテルとは違い、値段も安いかわりに、食器類、コーヒーメーカー、冷蔵庫と何でもそろっている。大きなテラスでエーゲ海を一望しながらとる朝食は最高だ。至る所にコンビニがあり、食材を買う事が出来るから料理好きの私には苦にならない。パンにチーズ、ハム、フレッシュミルクにフランス製のジャムまで売っている。卵や少々サラダ用に野菜を買っておけば安心だ。入れたてのコーヒーを飲みながらあの遠くに浮かぶ島は何かと考えていたら、クレタ島であった。

そう!

私のギリシャ熱はそもそもクレタ島から始まったのだ。

それ以来、迷うことなく何年にも渡って毎年違う島に1週間滞在するのが夏の習慣になってしまった。新鮮な野菜にヤギのチーズのふんだんに入ったギリシャ風サラダ。そして海の幸の美味しいこと。泣けてくる。
赤ワインと一緒に陽気なギリシャの踊りを見ながら新鮮な魚介類を心ゆくまで堪能する。都会の喧騒を暫らく忘れて、また新たなエネルギーを夕日から受電させるにはギリシャの島、いえサントリーニ島に限る。

夕方のサントリーニ島の景色。ロバタクシーやロープウエイで上には行けます
【夕方のサントリーニ島の景色。ロバタクシーやロープウエイで上には行けます】

【特派員情報】

インド・デリー在住のパッハー眞理さんからの情報でした。

 


インド・デリー在住のパッハー眞理さん

ウィーン生まれの東京育ち、インドのデリーに移り住んで2年目。

ウィーンで愛犬との生活を楽しく紹介している著書: 『インディ泥んこウィーン生活』(文芸社) 発売中!!