シリーズ「世界の泥棒」(15)
花泥棒は犯罪ではない!?
~グアテマラ・ソロラ~

2011/04/07

グアテマラは常春の地。1年中花が咲き誇る美しい場所。そして、ここでは誰かの庭から花を盗っても泥棒ではないそうです。
以前私が働いていた農業学校で切花を育てていました。もう直ぐ満開!と楽しみにしていたのですが、11月2日根こそぎ盗まれました。11月2日は死者の日。お墓を花で飾る習慣があるのです。きっと私たちが育てていた花も・・・どこかの家族のお墓へ捧げられたのでしょう。丹精込めて作っていた花の影も形もなかった時の驚きは、10年以上たった今でも忘れられません。
花で飾られたお墓
【花で飾られたお墓】
古都アンティグア
【古都アンティグア】

日本から持参した種を、自分の家の庭で育てていたのですが、しばらくすると同じような花を、あちこちで見かけるようになりました。「あれ?なぜここにも?」「グアテマラにもこの花あったのかな?」と日々不思議に思っていたのですが、友だちと歩いていたときに理由が判明しました。
「花はもらってもいいのよ」と言いながら、人様の家の花をボキッと折り、手にしていたのです。どうして私の家の花が繁殖していたのか、この時納得したのでした。
折られた花は、自分の家の庭にぶちっとさすだけ。枯れてしまうこともありますが、しっかりと根をおろすもことも多いのです。植物と人々のたくましさ。物事に対する考えの違い。様々なことに出会いながら暮らしています。

もう一つの体験「バスの中のスリ」

ボンネットバス
【ボンネットバス】
バスターミナル
【バスターミナル】

グアテマラ唯一の公共交通手段はバスです。近年改善されてはいるものの、車内はスリの巣窟。報告されているだけで1日200件以上の盗難があるそうです。グアテマラに住み始め12年間被害にあったことがなかったのですが、先日とうとうやられてしまいました。
ターミナルでバスの発車を待っていた際、怪しげな人が私の横に。車内はガラガラ、それなのに私の隣に座るのは絶対におかしい!即座に「他の席に座って!」と言い放ちました。すると、彼は通路を隔てた反対の席へ移動。どうみても怪しい!どうするべき?2,3秒考え他のバスに乗り換えました。が着いてきていたのでしょう。その後やられてしまったのです。あと少しで防げたのにと、残念でなりません。
その時に限って大きな荷物を2つ持っていたため、通常は膝の上に載せているバッグの1つを、座席上の棚へ置いてしまいました。時々上を見て確認していたのですが、数回目に見たときにはなかったのです。すぐさま、バスの前扉にいた運転手、助手たちに訴えたのですが、「僕たちは見てないし、知らないよ。」後ろの扉から入ってきたようです。
ただ、私の旅行バックの中に入っていたのは、登山後ドロだらけの服や靴。日本語の辞書や本など。泥棒たちはさぞびっくりしたことでしょう。彼らに使えるものあったかな?腹が立ちながらも、なんだかおかしくなってしまったのです。
家に戻りグアテマラの友人に話すと、「仕方のないことよ。これだけで済んでよかった。」と言われましたが、慣れという油断があったのだと反省しました。それ以後やむを得ず大きなバッグでバスに乗る際は、棚へ荷物をぐるぐる縛り付けつけるようにしています。

【特派員情報】

グアテマラ・ソロラ市在住 白石光代さんの盗難体験でした。

特派員 白石光代さん 活動: 観光ガイド、通訳、ライター、青い空の会(ボランティア団体)代表
ブログ :グアテマラの青い空
ホームページ:青い空の会のHP