シリーズ「世界の泥棒」(8)
サイドミラーの鏡だけ抜き取られた
〜ポーランド・グリビツ〜

2011/01/06

 つい数年前まで、こそ泥件数が異様に高かったポーランド。会社のトイレから鏡を盗る、建設中の家に侵入し資材をドロンするなど、一般日本人には『そんなものどうするんだ』という代物でも、売りさばけるマーケットが存在していたため、需要と供給?の都合で日本人には摩訶不思議な盗難も日常茶飯事でした。
 忘れもしない、ある日の朝の通勤時。家の前に停めてあった車に急いでいた私。シートにもぐりこんで、さて車を一度バックさせて・・・って、あれ、後ろが見えない。一瞬メガネをかけ忘れたのかと思ったけれど、左後方が見えるということは目に問題は無い。ん?と、よくよく見てみると、なんと右のサイドミラーの本当にミラーの部分だけが綺麗に無い!落ちたのかと思って車から降りてみるも、当然地面にも見つからない。やられた。摩訶不思議な盗人に盗られた!

 右のサイドミラーが無い状態で会社まで車を走らせるのは危険だけれど、これが理由で休むわけにもいかない。ハンドルを握り締め唸ること十数秒。要は鏡があれば会社までは行けるはず・・・という結論に達した私。おもむろに化粧ポーチから手鏡を出し、車の中に埃取り用にと転がしてあった粘着力の弱いテープでサイドミラーのついていた本体にぐるぐる巻きにして即席サイドミラーの出来上がり。すました顔で出勤させていただきました。

手鏡をぐるぐる巻きにした即席サイドミラー
【手鏡をぐるぐる巻きにした即席サイドミラー】

何も見えないよりまし・・・とばかりに手鏡をこういう状態で張りました。なんせ視界範囲が狭いので、車線変更時にはものすごい形相で睨み付けることに。

 

【特派員情報】

ポーランド在住。フリーライターのソルネク流 由樹さんさんからの情報でした。
 

特派員のソルネク流 由樹さん ポーランドの男女恋愛模様から社会問題まで興味の対象は果てしない。
趣味は愛犬との山歩き。