車に轢かれても歩行者のせい!? 歩行者罰金制度の施行開始

2010/11/25

ペルーでは交通事故防止のため、11月15日午前零時より「歩行者に罰金を科す」という画期的な交通法規が施行されました。歩行者の無理な横断が交通事故の原因になっているとして、信号無視や横断禁止の場所を渡った場合や、交通警官の指示に従わなかった場合などに最高108ソーレス(約3240円)の罰金が科せられることになったのです。
リマでは初日の夕方6時までに、910人の歩行者が処罰されました。「信号が見えなかった」「家族が入院していて緊急だった」などさまざまな理由や言い訳が聞かれましたが、警察側は理由の如何を問わず厳しくチェックしていく姿勢を見せています。
ペルーでは歩行者による無謀な道路横断が多いのも事実。しかしそもそも信号機が設置されていない、横断歩道が少ない、歩道橋がはるか遠くにしかないなど交通網の整備自体に問題があるペルーで、あまりにも一方的と思うのは私だけではないでしょう。また当地の運転マナーは最悪で、「横断歩道を渡らなかった歩行者が悪い」となると運転手側の横暴な運転を助長する可能性もあります。その他「動いている車から乗降した場合、罰金27ソーレス(約810円)」とも示されていますが、ペルーでは乗客の乗り降りをよく確認せず扉を開閉したり、急発進するバスもたくさんあります。乗客の安全確認を怠ったバスの運転手にではなく、乗客に罰金というのは如何なものでしょうか。

どこでも好きなところを自由に横断する習慣が身についているペルー人歩行者にとって、この罰金制度はどこまで効果を発揮するでしょう。交通マナーやルールを教育する前にとりあえず罰金という手っ取り早い手法がペルーらしいとも言えますが、政府や警察はその前にやるべき事がたくさんあるのではと思わずにはいられません。

赤信号、2人で渡れば罰金2倍
【赤信号、2人で渡れば罰金2倍】

【特派員情報】

ペルーの首都リマ在住 原田慶子さんからの情報でした。
 

ペルーの首都リマ在住 原田慶子さん
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