ペルー人はねずみを食べる?

2010/06/17

食べることが大好きなペルー人。牛や豚、鶏、魚介類はもちろん、ウサギや七面鳥、なんとあのアルパカまで食べます。そんな中でも、「いや~、あれのフライは絶品だね」と言わしめるのが「クイ」。日本名テンジクネズミ、そうモルモット大のネズミです。
短毛、長毛、巻き毛など色々な種類がいます
【短毛、長毛、巻き毛など色々な種類がいます】


クイという名の由来は、「クイクイクイ…」と小さな声で鳴くから。高地でも簡単に育つクイはアンデスの人々のご馳走として、家族・親戚が集まる週末やパーティー時に振舞われます。もちろんアンデスだけでなく、首都リマ市内のレストランでも食べることができます。
郊外のレストランで見たクイの檻
【郊外のレストランで見たクイの檻】

料理はというと、これまた大胆且つシンプルなものが多く、丸ごと一匹おかしら付きが基本!よく見るとげっ歯類ならではの立派な前歯まで残っていたり、恨めしそうな目でこっちを見ていたり…はじめて注文した時は、思わず「ごめんなさい」とつぶやいてしまいました。 オレンジ色の唐辛子ソースに泳ぐクイのフライ。何故か微笑んでいるようにも見える
【オレンジ色の唐辛子ソースに泳ぐクイのフライ。何故か微笑んでいるようにも見える】


日本ではモルモットをペットとして飼っている方も多く、こんな愛らしいクイを食べると聞いたら卒倒してしまうでしょう。しかしペルー人はクイを見ると「かわいい」ではなく「美味しそう」となるのです。
ジャガイモのピューレに乗ったクイ…の半身。半分に切ってもお頭を残すのは基本
【ジャガイモのピューレに乗ったクイ…の半身。半分に切ってもお頭を残すのは基本】


郊外のレストランに行くと、中庭や駐車場の隅っこに置かれたクイの檻で、数匹のクイがもぐもぐと一心不乱に餌を食んでいるのをよく見かけます。そのクイを見た子供たちが「かわいい~」と声を上げ、大人たちは「ふ~む、今日はクイのフライにするか」となり、オーダーを受けたコックが「こいつが食べごろだな」と檻に手を突っ込んで、その日の一匹を選び出します。先ほどまでのフワフワ・コロコロな姿など想像できない、変わり果てた姿でテーブルに出されるクイ。
そして檻の中のクイたちは、そんな客席をそのつぶらな瞳で見つめながら「クイクイクイ…」と鳴くのでした。
ああ、ごめんなさい。そしてご馳走様でした
【ああ、ごめんなさい。そしてご馳走様でした】


【特派員情報】

ペルーの首都リマ在住 原田慶子さんからの情報でした。
 


ペルーの首都リマ在住 原田慶子さんリマを拠点にフリーランスライターとして多方面にて活躍。ラジオ出演や写真撮影・リサーチ・コーディネート業もこなす。旅行・観光情報はもとより、経済問題・エコ話・欧米で認められたペルー美食の話題など、あらゆるリマの日常をルポルタージュ・コラム・エッセイ等で幅広く執筆中。 Website:keikoharada.com
Blog:ペルー片道切符