ネパールでは市場で“牛糞”を売っている!

2010/05/07

カトマンドゥの庶民の台所とも言えるアサントール(市場)に、とんでもないものが並べて売られていました。どこからどう見てもそれは「牛糞」。ビニール袋や葉っぱの上にこんもりと小分けにされています。その横にはさまざまなデザインの蛇のポスターが。
こんな光景を目にしたら、ネパール公式暦のヴィクラム暦のサウン月(西暦の8月ごろ)、「ナーグパンチャミ」間近です。「ナーグパンチャミ」は蛇の神様を祀って、1年間災難から守護されるように祈祷するお祭りです。クリシュナ神の蛇退治の神話が起源となっているとのこと。

蛇の聖画を牛糞で貼り付けている
【蛇の聖画を牛糞で貼り付けている】

その日はどの家庭も、祈祷をして玄関扉の上や脇に蛇のポスター(聖画)を新しく張り替えます。1年間決してはがれないように牛糞でしっかりと張り付け、そこにコインや芝、綿も飾りつけて。「牛糞」なら何でもいいというわけではなく、牝牛のものでなくてはなりません。牝牛は女神ラクシュミを象徴する神聖な生き物として敬われているからです。

はて?これが牝牛のものであるのかなどうなのかは見た目からはわかりっこありませんが、そうと信じ買うほかないでしょう。昔はどこにでも落ちていた牛糞も、カトマンドゥの都市化にともなって容易には見つけにくくなり、こうしてバザールに登場するようになったのでしょうか?しかし、野菜や果物、スパイスと一緒に事も無げに堂々と並んで置かれているのにはたまげてしまいます。

市場で売られている牛糞
【市場で売られている牛糞】

ナーグパンチャミの当日、カトマンドゥの王宮博物館東にあるナグポカリ(直訳で「蛇池」)にはたくさんの参拝客がやってきます。年に1度だけ池の中心にある蛇神様にお参りできる日でもあるのです。ゴムボートに乗り込んだら、お供えの牛乳を池に撒きながらくるりとご本尊を1周し息災を祈願して「これで1年間安穏ね!!」みなボートから降り笑みを浮かべています。

蛇神様にお参りに来る人々
【蛇神様にお参りに来る人々】

【特派員情報】

うえのともこさんさんからの情報でした。