街の名物・犬の散歩屋さん〜ブエノスアイレス〜

2010/05/20

アルゼンチンの首都・ブエノスアイレスでの日常風景の一つに"わんちゃんの集団散歩"がある。
パセアドール・デ・ペロ(略してパサペロ、「散歩屋の意味」)が5~10匹の犬を連れて散歩をしている光景だ。ブエノスアイレスでは、犬の散歩はプロであるパサペロが受け持つのが当たり前で、パサペロに連れられた色々な種類のワンちゃん集団が道路を歩いている光景は街の風物詩。かわいさたっぷり、存在感たっぷりで人間が彼らに道を譲っているなんてこともしばしば?

パサペロ
【パサペロ】

この犬の集団散歩。オスの日とメスの日があり(交尾を防ぐ目的で分けられている)パサペロが各飼い主の家に迎えにいくことから始まる(通常午前中)。そして決まったコースを散歩、その途中で緑いっぱいの公園に立ち寄りフリスビーなどをして遊ぶ。一回の所要時間は70~90分。 こんな光景もしばしば目にする
【こんな光景もしばしば目にする】

犬の散歩屋が職業として成り立っているのは世界の中でもニューヨークとブエノスアイレスだけだと聞いたことがあるが、ニューヨークの犬の散歩屋がイージーマニー目的のアルバイトとして認識されているのとは対照的にブエノスアイレスのパセアドール・デ・ペロは政府への届出が義務付けられている職業。一度に連れて歩ける犬の数は安全管理が行き届く10匹までとか噛み合わないようにと犬種によっては口輪装着の義務付けなどの決まりもある。 パサペロの日は彼らの遠足
【パサペロの日は彼らの遠足】

パサペロ自身が扱いに得意な犬種(大きさなども)やサービスを提供するバリオ(地域)、経験やお客様の声などを載せた情報を開示しているので、飼い主はそれらを閲覧し参考に、あとは口コミで愛犬のパサペロを探す。値段は、一回平均約30ペソ (約700円)-経験によって一回につき400円~1200円と開きがある。週2~3回利用する飼い主が多く、一度見つけるとそれ以降は愛犬の個性を知り尽くしている"なじみ"のパサペロにお願いするのが普通だそうだ。 犬種や大きさなど、それぞれのパサペロで得意な分野がある
【犬種や大きさなど、それぞれのパサペロで得意な分野がある】

しかしどうしてブエノスアイレスでは犬の散歩をプロに任せるのだろう?飼い主が忙しい?いえいえ、一つはお国柄というかパサペロの職業としての認知が高く「犬は犬屋に」とプロに任せる方がよいという人びとの認識があること、そしてプロに任せることで愛しいワンちゃんに"いい散歩"(テンポの速い遅い、走る歩くの組み合わせなど専門的な知識に基づいた運動、信号待ちなどのマナーを教える)を提供してあげられる、また他の犬と一緒に散歩させることがいい刺激になる、とのペットオーナーの考えが浸透しているからだ。 最近は自転車で複数の犬を連れ歩くパサペロもいる
【最近は自転車で複数の犬を連れ歩くパサペロもいる】

【特派員情報】

大田朋子さんからの情報でした。

Website:http://kaigai.her.jp/

Blog: http://kaigai.kaigai.her.jp